iPhoneを利用していると、ために通信速度が異常に遅くなることってありますよね。結論からいうと、通信速度が遅くなるのは、大まかに分けて下記の5つが原因として考えられます。
- スマホのプランによる速度制限
- スマホの不具合の問題
- 利用している時間帯の問題
- キャリア側通信障害の問題
- 閲覧しているサイト側の問題
この記事ではそれぞれの詳しい原因と、対処法を紹介していきます。もしどれにも当てはまらない場合は、スマホの故障の可能性があるのでコールセンターに問い合わせることをオススメします。
その前に自分で確認できる方法なので、一つずつ心当たりがあるものを試してみてください。
速度制限かかってないか確認する
ネット通信が遅くなる一番多い原因は、キャリアごとに設定されている速度制限がかかっている場合です。
速度制限がかかっていないときでは、Youtubeなどの動画サイトで高画質視聴する際でもハイスピードが出ますが、速度制限がかかると一気に通信が遅くなり、場合によっては視聴が困難になるケースがあります。
速度制限がかかるタイミングは、キャリアごとのプランによって異なります。たとえば、大手キャリア3社の速度制限条件の一例を紹介すると、下記のようなものがあります。
■SoftBank
プラン | 速度制限条件 |
・データプランメリハリ ・データプラン50GB+ ・データ定額 50GBプラス |
一定期間内に著しく大量の通信を継続的におこない、機械的な通信と当社が判断した場合は、通信速度を制限 |
パケットし放題フラット for 4G LTE | 過去3日間で約3GB以上 |
その他プラン | プランごとの所定データ量を超えた場合 |
SoftBankでは、上記のようにプランごとに決められたデータ量を超えると、一時的に通信速度が128Kbpsまで落ちます。
128kbpsでは、LINEなどのデータベースの通信ほどしかできない通信速度なので、かなり遅くなると言えるでしょう。
■au
プラン | 速度制限条件 |
・auデータMAXプラン Pro ・auデータMAXプラン Netflixパック |
動画配信、ストリーミングサービスなどの、大量のデータ通信または長時間接続をともなうサービスを利用の際、通信速度を制限 |
その他のプラン | プランごとの所定データ量を超えた場合 |
auも速度制限がかかると128Kbpsまで落ちます。「auデータMAXプラン Pro」という、いわゆる無制限プランでも、大量のデータ通信をしていると一定時間速度制限がかかる可能性があります。
■docomo
プラン | 速度制限条件 |
すべての4Gプラン(ギガホ、ギガホライト) | プランごとの所定データ量を超えた場合 |
docomoの場合は、4Gのプランで速度制限がかかると、速度は1Mbpsになります。
1Mbpsでは動画サイトで低画質なら視聴できるくらいの速度なので、ほぼネット通信ができなくなる128Kbpsとくらべるとまだ全然良い方です。
このように、iPhoneを含めたスマホのプランでは、速度制限がかかる条件が設定されていることがあります。
もし速度制限にかかってしまい、通信速度が遅くなっている場合は、速度制限が解除されるまで待つか、追加で有料のデータ通信量を購入する必要があります。
1GB〜2GB単位で、1,000円〜2,500円とあまりお得ではないので、緊急時以外に追加でデータ量を購入することはオススメしません。
実際に速度を測ってみる
「通信速度」といわれても、目に見えるわけではないので、実際にどれくらいの速度が出ているか視覚的に確認したい人もいるのではないでしょうか。
ネット上には通信速度を簡単に計測できるサイトがあります。一例をあげると、Netflixが提供している速度テストサイトがあり、サイトにアクセスすると自動的に現在の通信速度が表示されます。
引用元:インターネット回線の速度テスト | Fast.com
上記の画像は私のiPhoneで計測した速度です。30Mbpsはかなり快適な速度です。
しかし、これが1Mbps以下になることもあり、そうなると「あ、速度制限がかかってる」とわかります。
こういった数値を視覚化してくれるサイトを知っておくと、実際の通信速度がわかりますし、場所によっても通信速度が変わることが視覚化できるので、ブックマークをしておくことをオススメします。
スマホの電源OFFにしてもう一度ONにする
通信速度がかかっているわけではないのに、通信速度が遅い場合は一度電源をOFFにして、再度ONにしてみましょう。
スマホやパソコンなどのデバイス系では、電源を長時間付けっぱなしにしていたり、データ通信を長時間行っていると、処理速度が落ちることがあります。
そのときに一度電源をOFFにし、再度ONにすることで、パソコンでいうところの「再起動」の効果があります。内部情報が一度整理され、通信速度が改善する可能性があります。
スマホの電源OFFにして、SIMカードを少し拭いて戻し、電源ONにする
スマホに入っているSIMに不具合があると、ネット通信ができなくなることがあります。その場合は、一度SIMカードを取り出して基板面を軽く拭きましょう。
データが飛ばないように、一度スマホの電源をOFFにしてから、iPhone購入時の箱に入っているピンを使ってSIMカードを取り出します。
SIMカードの基板面に異物や指紋が付着していると、通信ができなくなるなどの不具合が生じる可能性があります。そのため、取り出したSIMカードの基板面を柔らかい布で軽く拭き取り、再度挿入してみましょう。
もし専用のピンがない場合でも、穴に入るくらいの細さのものがあれば代用することができます。具体的には下記のもので代用することができます。
- プッシュピン
- クリップ
- 安全ピン
先が尖っておらず、ピン穴を痛めつけないクリップがオススメです。クリップをピン穴に差込みやすく変形して使うとSIMカードを取り出すことができます。
時間帯を確認しよう。混み合っているかも
どのキャリアであっても、通信が混み合っている時間帯には一時的に速度制限がかかる場合があります。
通信制限がかかっていない、データ量も契約したプラン以上には超過していないのに通信速度が遅い場合、通信が混雑している可能性があります。
具体的には、下記のような時間帯はネット通信が混雑して通信速度が遅くなりがちです。
時間帯 | 原因 |
8:00~10:00 |
|
12:00~13:00 |
|
18:00~19:00 |
|
各キャリアでも、公式サイトで「実効速度は通信環境やネットワークの混雑状況に応じて変化します。」などと注意書きをしています。
ネット回線は一人にひとつあるわけではなく、道路のように同じキャリアの人は同じ道路を使っています。つまり、混雑は車の渋滞とイメージするとわかりやすいと思います。
この場合は、混雑する時間帯が過ぎると自動的に通信速度が回復します。
場所を確認しよう。地下深くに潜ってないかい?
通信速度は、利用している環境によっても変化します。もし通信速度が遅くなった場合は、自分が利用している環境を確認してみましょう。
電波が悪くなる環境としては下記のようなケースが考えられます。
- 屋内基地局(IMCS)がない地下室
- 半地下
- トンネル
- 走行中の電車の中
- 土地の起伏が激しい場所
- コンクリートの建物内
基本的に電波は障害物があると弱くなるという性質があります。そのためコンクリートの密室内などでは、都会であっても電波が悪くなり、通信速度が低下することがあります。
完全地下室などの場合、屋内基地局(IMCS)という電波を流す機械が設置されてあれば、地下でも電波は届きます。
しかし、屋内基地局(IMCS)がなかったり、半地下のような地上からも、地下に設置されてある屋内基地局(IMCS)からも遠い場合などは電波が悪くなりがちです。
もし電波が悪い場合は、電場が受信しやすい屋外に出たり屋内基地局(IMCS)を設置するなどして対処する必要があります。
通信障害発生?キャリアの公式サイトを確認してみよう
通信速度が遅い原因は、自分のスマホが原因なわけではない可能性もあります。
キャリア側で通信障害が発生している場合、キャリアの公式サイトで状況を掲載しています。
台風や大雨の影響などで通信障害が発生している場合、発生状況や経過などが表示されているので、一度キャリアの公式サイトで確認してみましょう。
大手3社の通信障害発生時のページは下記の通りです。概ねテキストベースのページなので、通信速度が遅い場合も見やすいと思います。
キャリア | 通信障害確認ページ |
SoftBank | 通信障害 | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク |
au | 通信障害等に関するお知らせ│スマートフォン・携帯電話をご利用のお客さま│au |
docomo | 重要なお知らせ(通信障害等) | お知らせ | NTTドコモ |
もし通信障害が発生している場合は、復旧を待ちましょう。
他の人も遅い?ツイッターで「4G 遅い」と検索してみよう
通信障害をキャリア側が認識していない場合は、公式サイトに掲載されていない可能性もあります。
そんなときに、かなり手軽にサクッとできる方法がツイッターでの情報収集です。ツイッターではリアルタイムでユーザーの声を見ることができるので、通信障害が発生している場合は同じ時間帯に同じツイートがされています。
具体的には下記のような感じです。「ドコモ 通信障害」というワードで検索してみると、4月2日にドコモで軽い通信障害が起こったことがわかります。
https://twitter.com/piyo_2angel/status/1245485600490156032
Docomo通信障害きてない???接続できないんだが??
— ꧁ ナコ꧂ (@chronicleclown) April 1, 2020
https://twitter.com/nzr_chan/status/1245307646090948610
このようにツイッターで検索すると、自分のスマホが故障しているわけではないことがわかるので、少し安心すると思います。
見たいページだけ遅いかも?アクセス集中しまくってるかも
もし自分のスマホに問題がなく、キャリアの通信障害も起こってない場合は、閲覧しているサイト側の問題の可能性があります。
ネット上のサイトは、サイトによってページの軽い・重いがあり、ページの見やすさは管理者側の問題になります。たとえば、ブログでも背景に動く画像を使っている場合や、動画を貼り付けている場合は重くなりがちです。
AmazonやNetflix、Youtubeなどの有名サイトで多くのユーザーが利用している場合だと、前述のようにツイッターを利用して「●● 繋がらない」というワードで検索すると、同じ症状の人が見つかるかもしれません。
その他、ニュースで話題になったりしてアクセスが集中した場合も重くなります。わかりやすい例でいうと、iPhoneの最新作の予約ページなどは毎年一時的にアクセスが集中して重くなったりします。
そういった場合もアクセスが落ち着くまで待つ必要があります。
バージョンがふるいかも?キャリア設定アップデートをしよう
使っているiPhoneのOSのバージョンが古いと、アプリの通信速度が遅くなるなどのバグが発生する可能性があります。
アプリのバージョンはOSのバージョンに合わせてアップデートされるため、なるべくiPhoneのOSのバージョンは最新に保ちましょう。
バージョンのアップデート方法は下記の通りです。
- 設定アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップ
- 「ダウンロードしてインストール」をタップ
- パスコードを入力する
- 利用規約に同意する
- インストール開始
- 再起動して完了
履歴の溜まりすぎかも?キャッシュを削除しよう
ネット閲覧をおこなっていると、「キャッシュ」が貯まっていきます。キャッシュとは、ブラウザで一度開いたページを記憶しておき、次に開くひらくときに素早く表示してくれる仕組みのことです。
しかし、キャッシュはスマホの容量を使って保存されるため、貯まり過ぎると通信速度に影響が出る場合があります。
そのため、キャッシュのクリアをおこなうことで、通信速度を早める効果があります。iPhoneでキャッシュのクリアをする方法は、下記のような手順でおこなうことができます。
- 電源ボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」と表示される
- ホームボタンを数秒間押す
サイトやアプリを開きすぎかも?
キャッシュと似ていますが、一度開いたアプリはホーム画面に戻っても開かれたままです。開かれているページやアプリが多くなると、データ通信の速度が遅くなりがちです。
iPhoneであればホーム画面でホームボタンを二回タップすると、現在開いているアプリが表示されます。これらのアプリを上にスワイプすると、完全にアプリを終了することができます。
※ホームボタンがないiPhoneシリーズの場合は、ホーム画面で下から上へスワイプすると、開いているアプリが表示されます。
その他、ブラウザであるSafariや、Googleなどの検索エンジンでも、一度見たサイトは自動的に保存されています。右下のマークを押すと開いているページが一括表示されるので、不要なものはどんどん消して通信データを軽くしましょう。
まとめ:すべて試してダメなら故障かも!
iPhoneで通信データが遅くなる場合の原因と対処法を紹介してきました。まとめると下記のとおりです。
- 速度制限がかかってないか確認する
- 速度テストをやってみる
- スマホを再起動してみる
- SIMを取り出して拭いてみる
- ネットが混雑する時間帯を避ける
- ネットの利用環境(場所)を変えてみる
- キャリア側の問題がないか確かめる
- アクセスしてるページが重いだけの可能性がある
- OSのバージョンを更新してみる
- 閲覧履歴やキャッシュを消してみる
もしこれらを試してみても通信速度が改善しない場合は、利用中のキャリアのコールセンターに電話して相談してみましょう。もしかするとスマホ自体が故障している可能性があります。
原因不明の場合はコールセンターに問い合わせて調査してもらうのが一番効率的です!
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