iPhoneを使用するにあたって、iOSのアップデートは欠かせません。アップデートはAppleが、顧客により良いサービスを提供するためのツールとして配信しているので、アップデートを欠くと、便利な機能が使用出来ないことも多々あります。
しかし、アップデートの際にバグや不具合を生じることがあるのも事実です。
今回は、アップデートに関して、よく耳にするトラブルとその対処法を中心に、紹介していきます。
1.iPhoneのiOSをアップデートしたいけどできない原因は?
まず、iOSのアップデートで最初に起こるトラブルが、そもそもアップデート出来ないことです。不具合には必ず原因があります。ここでは、アップデート出来ない場合が考えられる原因を4つ紹介していきます。
1-1Wi-Fiに接続されていない。または、Wi-Fiの通信環境が悪い
パソコンを使わないでiPhoneをアップデートする場合、通信環境として、Wi-Fiが必要になります。Wi-Fiに接続されていると、ホーム画面の上部に「扇形の電波マーク」が表示されるので確認してください。画面上部に「3G」や「4G」と表示されている場合は、Wi-Fiに接続されていない可能性があります。
1-2.iPhone本体の空容量(GB数)が足りていない
iOSをアップデートするには、最低限必要なGB数が決まっています。GB数とは、簡単に言えば、データの量を数値化した時の単位のことです。
iPhone本体は、アプリや写真・音楽など様々なモノをデータとして蓄えています。当然、無限に蓄えることは不可能で、蓄えることが出来る容量(GB数)は、限られています。iPhone内にデータを溜めることによって空容量が減っていきます。
iOSのバージョンにもよりますが、最新のiOS10の場合は、アップデートに「2~3GB」必要です。
つまり、iOS10の場合は、iPhone本体の空容量に最低「2~3GB」ないとアップデートできないということになります。
1-3.iPhoneがiOSに適応していない
残念なことに、最新のiOSになるほど、古いiPhoneの型では、対応していなくなります。
例えば、最新バージョンのiOS10ですが、iPhone4には対応していません。当然のことですが、対応していないとアップデート出来ません。
1-4.Appleのサーバーが込み合っている
まず、「サーバーってなに?」と思う方のために、簡単に説明します。サーバーとは、要望のあったお客さんに、自動的にサービスを提供するコンピューターのことだと考えて下さい。
最新のiOSアップデートが配信になると、全世界のユーザーがアップデートにしようと考えます。当然、配信元のAppleのサーバーには世界中から通信が集中するので、負荷がかかります。その結果、通信状態が重くなり、アップデート時に不具合を生じる可能性があります。イメージ的には、年末年始に回線が込み合うのと同じです。
2.iPhoneのアップデートができないエラー不具合の対処法
まず、アップデートする時に一番注意して欲しいことが、バックアップを取って置くことです。iOSの
アップデート中にエラーが起きた場合、iPhone上のデータを失う可能性があります。バックアップを取って置くと、データを失っても復元出来ますので、アップデート前には、必ず行って欲しい作業です。
それでは、対処法を上記の原因に沿って紹介していきます。
2-1.Wi-Fi環境を整える
自宅でWi-Fiに接続できる環境にあるが、接続の仕方がわからないという方は、Wi-Fi接続の方法を紹介しますので試してみて下さい。
Wi-Fiルーターの裏面か側面にIDとパスワードが表示されているので、まず、メモなど取って覚えて下さい。
次に下記の手順を行って下さい。
- ①ホーム画面の「設定」をタップする
- ②設定画面の「Wi-Fi」をタップする
- ③Wi-Fi画面の「Wi-Fi」をONにする
- ④「ネットワークを選択」の下にWi-Fiの一覧が表示されます
- ⑤ルーターのIDと同じモノを選択してタップする
- ⑥ルーターのパスワードを入力する
これでWi-Fiに接続されるので、画面上部が「扇形の電波マーク」になったのを確認して下さい。あとは、iOSをアップデートして完了となります。
Wi-Fi接続できる環境にない方は、Wi-Fiの契約をして下さい。キャリアにもよりますが、月額2500円~5000円程で出来ます。キャンペーンなどやっていた場合、無料でルーターを借りられる場合もありますので、一度、契約しているキャリアのショップに行って相談してみることをおススメします。
2-2.必要な容量を確保する
iPhone本体の容量が足りていない場合は、iOSアップデート時に「アップデートには○○GB必要です」とメッセージが出ます。
下記の方法で空容量を確認して、必要なGB数を確保して下さい。
- ①ホーム画面の「設定」をタップする
- ②設定画面の「一般」をタップする
- ③一般画面の「ストレージとiCloudの使用状況」をタップする
- ④ストレージとiCloudの使用状況の画面で「ストレージを管理」をタップする
ストレージ画面が表示され、「使用可能のGB数」を確認できます。下にアプリ一覧とアプリが使用しているGB数が表示されるので、一覧を参考に削除して、必要な空容量を確保しましょう。
2-3.iPhoneがiOSに対応しているか確認する
今使っているiPhoneとiOSが対応しているか確認しましょう。インターネットで「iOS対応表」と検索すれば、簡単に調べられます。
対応してない場合は、機種自体が古い型ですので、思い切って買い替えるか、アップデートを諦めるしかありません。
2-4.アップデートの時期や時間帯を変えてみる
iOSアップデートが配信された直後は、Appleのサーバーに負荷がかかり、不具合を生じることがあります。個人ではどうしようもありませんので、アップデートする時期を少し遅らせてみて下さい。
アップデート直後でも、深夜にアップデートすると、アップデートするユーザーの数が少ないので、不具合が起こり難いです。当日にアップデートしたいという方は試してみて下さい。
3.iPhoneのiOSアップデートにはどれぐらい時間がかかる?
iPhoneのiOSアップデートは、人によって掛かる時間が違います。1時間以内で完了する人もいれば、2時間以上掛かる人もいます。この差は何なのか?と疑問に思う方もいますよね。
ここでは、アップデートの時間について説明していきます。
実は、iOSアップデート自体に掛かる時間は「20分程度」です。しかし、実際に20分程度でアップデートを完了したことがある方は、少ないはずです。
その原因は、二つあります。
3-1.「データの最適化」
アップデートすると同時にiPhone内では、今まで使用していた機能、アプリなどが新しいiOSに適応するための最適化が行われます。つまり、最適化するデータの量が多いほど、時間が掛かる仕組みになっています。
データ量の多い写真や音楽、不要なアプリを整理することによって、アップデートに掛かる時間を短縮することが出来ます。
3-2.通信が重くなる場合
上記の「1-4」の項目で説明しましたが、Appleのサーバーに負荷がかかると、アップデートに時間が掛かります。
アップデートの時期や時間帯を変えてみると時間短縮になることが多いです。
4.iOSアップデート中にフリーズしてしまったらどうする?再起動しても大丈夫?
起こる頻度は少ないですが、iOSアップデート中にフリーズしてしまうことがあります。フリーズした状態によっても対処法が変わります。
ここでは、フリーズの状態に分けて、対処法を紹介します。
4-1.アップデート画面でフリーズしているが、iPhoneの操作は出来る場合
「アップデートを検証中」の状態でフリーズする場合があります。この場合は、iPhone自体の操作が可能な場合が多いです。
操作可能であれば、一度アップデート画面を終了してやり直して下さい。
終了方法は下記の通りです。
- ①ホームボタンを2回連続で押す
- ②ウィンドウをスライドして削除する
4-2.完全にフリーズしてiPhoneの操作も出来ない場合
完全にフリーズしてしまった場合は、再起動か強制終了をしましょう。
注意して欲しい点ですが、アップデート中の再起動や強制終了の場合は、データが失われることがあります。データが失われた場合は、iPhoneの復元が必要になりますので、アップデート前に必ずiCloudやiTunesでバックアップを取って置いて下さい。
バックアップを取って置けば、基本的には再起動、強制終了共に行っても問題ありません。
再起動、強制終了、バックアップの手順は、下記に示しておきます。
・再起動
- ①電源ボタンを長押しする(スリープボタンのことです)
- ②電源オフのスライドが表示されるので、スライドさせる。(これが出れば成功です)
- ③再度電源ボタンを長押しする
- ④4ケタのパスコードを入力する
・強制終了
- ①電源ボタン(スリープボタン)とホームボタンを同時に長押しする※10秒程で電源が落ちます
- ②自動的に立ち上がり、アップルのロゴが出ます
- ③4ケタのパスコードを入力する
・バックアップ(iCloud)
- ①Wi-Fiに接続する
- ②「設定」をタップした後、設定画面の「iCloud」をタップする
- ③iCloud画面の「バックアップ」をタップする
- ④バックアップ画面の「iCloudバックアップ」がONのなっているのを確認
- ⑤「今すぐバックアップを作成」をタップ(※バックアップには少々時間がかかります。)
5.iPhoneのパスコードを忘れてわからない…それが原因でアップデートできない時どうすればいい?
アップデートしたのにパスコードがわからず、iPhoneを起動出来ない!というトラブルがあります。また、アップデートするのにパスコードを要求されることも稀にあります。
基本的にパスコードは変更出来ません。ですので、現在パスコードがわかっている方は、とりあえず、メモしておくことをおススメします。
もうパスコードなんて覚えてないという方は、残念ですがiPhoneを初期化して、起動画面から設定し直す必要があります。
iPhoneのホーム画面の「設定」から初期化する場合は、最後にパスコードを入力しなくてはいけないので、当然使えません。ということで、違う方法を紹介します。
まず、バックアプを取って下さい。バックアップの取り方は、上記「4-2」の項目を参考にしてください。
また、「iPhoneを探せ」のアプリをApp Storeからダウンロードして置いて下さい。アプリは、無料でダウンロード出来ます。
次に下記の方法で初期化します。
- ①ホーム画面の「iPhoneを探す」をタップする
- ②初期化するiPhoneの「Apple IDとパスワード」を入力する
- ③初期化したいiPhoneをタップする
- ④画面下の「アクション」をタップする
- ⑤画面右下の「iPhoneを消去」をタップする
- ⑥メッセージが表示されるので「iPhoneを消去」をタップする
- ⑦Apple IDのパスワード入力画面が表示されるので、「パスワードを入力」する。
- ⑧電話番号入力画面が表示されますが、右上の「次へ」をタップする
(拾った人が連絡するための機能なので、今回は無視して大丈夫です) - ⑨メッセージ画面が表示されますが、右上「完了」をタップする
(⑧同様にそのままで大丈夫です)
上記完了後、10~15分程度で初期化が完了となります。iPhoneの初期画面からパスコードを設定し直して、メモを取って下さい。初期設定が終わったら復元しましょう。
もしも、アップデートし終わって、起動画面でパスコードがわからない場合は、パソコンか知り合いのiPhoneから同じ手順で初期化して下さい。
注意点ですが、この方法Apple IDとパスワードを使います。パスコード、Apple ID、パスワードの3つがわからないという方は、最低Apple IDとパスワードは、わかるようにして下さい。万が一、起動画面で全部わからない場合、手の打ちようがありません。
まとめ
今回は、iOSのアップデート関連について紹介しました。どの項目を見ても、基本的にアップデート前は、バックアップを取ることが前提になっています。
普段からこまめにバックアップを取って置くと、万が一の時に慌てなくて済みますね。
また、パスコード、Apple ID、パスワードの3つは、この機会にメモを取って置くと良いです。特に、パスコードは、iPhone6以降に付いたTouch ID機能によって、忘れている方が多いのかと考えています。
コメント